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導入事例

PNS(Perfect Network System of Liberty)

IoTをコアとしたPNSによる業務全自動化と非破壊試験による全バッチ検査体制を構築し、経験値や熟練度に依存しない高品質生コンの製造・供給を目指す!

案件 PNS導入工場レポート
お客様 作賑コンクリート東浜工場 様
システム PNS(Perfect Network System of Liberty)

 

◆作賑コンクリート東浜工場様について

作賑コンクリート東浜工場作賑コンクリート東浜工場(福岡県福岡市)は地域に展開する梅谷商事・梅谷コンクリートグループの主要プラントの一つだ。博多の中心市街にも近い、典型的な都市型市場に位置する同工場は、従来から付加価値を持つ高品質な生コンクリートの製造供給に独自の視点で取り組み、フライアッシュを活用した高流動・高強度コンクリート等で実績を残してきた。同工場は現在、リバティのPNS(Perfect Network System of Liberty)を導入して、生コンの製造管理のさらなる高度化に取り組んでいる。

梅谷コンクリートの創業は前回の東京オリンピックのあった昭和39年。現在もグループの代表を務める梅谷藤雄社長が福岡県宗像市に第1工場を建て、生コンの製造販売を開始した。同社はその後、最大で合計5工場を有し、一方で昭和62年には作賑コンクリートを設立。作賑コンクリートも最大で3工場を有していたが、その後生産施設の適正化を図り、現在では梅谷コンクリートが福岡県太宰府市に第2工場、福岡市に第3工場、朝倉郡に第4工場の合計3工場、作賑コンクリートが久留米市の久留米工場と東浜工場の合計2工場となっている。

グループの生コンの販売を担うのが梅谷商事でその扱い量は福岡地区のエリアのなかでトップを占める。

このようにグループにはエリアの中で長い間、生コン業に携わってきた実績がある。また一方で、作賑コンクリート東浜工場では、梅谷社長の方針もあり、JISに代表される現状維持だけにはとどまらない、あたらしい次元を目指した取り組みがなされている。

 

◆作賑コンクリート東浜工場様の先進的な取り組みについて

低炭素コンクリートその一つが、スラリー化したフライアッシュを練り混ぜた高流動・高強度コンクリートの開発だ。このコンクリートは同社が当時の九州大学の松藤泰典教授(現北九州市立大学教授)の支援のもと、九州電力の協力を受けて製品化した。予め専用設備で均質にスラリー化したフライアッシュを混入することで、コンクリートに流動性が加わるのと同時に乾燥収縮の低減、アルカリ骨材反応の抑制といった効果が期待できる。平成19年から開発に携わり、21年にはⅡ種とⅣ種のフライアッシュで高流動、高強度コンクリートとして日本建築総合試験所から大臣認定を取得。普通セメントでも高強度コンクリートの大臣認定を取得している。

同工場にはフライアッシュをスラリーにする専用設備が設置され、すでに累計で2万㎥を超える高流動・高強度コンクリートが出荷されている。

現在ではフライアッシュを活用したコンクリートは低炭素型として官庁をはじめ各方面からのニーズが高まっており、作賑コンクリートの梅津誠副社長は「福岡地区でもユーザーからの指定があるが、弊社が開発に着手した当初は当然のことながら実績は無く、認定取得後に、当工場から安定した品質のフライアッシュコンクリートが出荷され続けたことが今日の普及の一助になったと自負している」と述べている。なおエリアでフライアッシュをスラリー化する手法を用いているのは現在でも同社同工場だけだ。

 

◆目指すベクトルが合致し、PNSを導入

多機能操作盤Alivio他方で同工場はリバティのPNSを導入して工程管理の自動化とそれを土台にしたさらなるステップアップを図っている。同工場が目指している、社員の経験値や熟練度に頼らない、いつ誰が練っても同じ品質の生コンの製造と供給を可能にするという指針が、システム制御による業務の全自動化(1バッチごとの品質管理)と透明化を目指す次世代型トータルシステム「PNS」の開発コンセプトと合致して今回の採用となった。

PNSは操作盤「Alivio」を軸に、品質、出荷、動荷重などの管理システム、RI計測機器をネットワークで結んだ、高品質生コン製造システムの総称だ。RI機器「CONG-Ⅱ」で骨材の表面水率を正確に測定し、適切な配合設定値を毎バッチ算出。次に製造された直後のフレッシュコンクリートの単位水量をRI機器「NACOM」で測定し、事前に検証された基本校正則と比較、補正を加えることで、適切な水分量による生コンの製造が可能になる。またコンクリート温度計「Lib-TMI」は毎バッチ、コンクリート温度を計測し、温度変化に伴うスランプ変動を把握して、適切な配合設定値を算出することができる。

 

◆PNS導入後の検証作業と新たな取り組み

骨材表面水率測定器CONG-Ⅱ同工場に操作盤Alivioが導入されたのが平成27年の11月。ほどなく骨材の表面水率測定器のCONG-Ⅱが全ての骨材の貯蔵ビンに、単位水量測定機器のNACOMがウェットバッチホッパに取り付けられた。その後同工場では、1年をかけてシステムによる計測精度の向上をはかるため、リバティのコンサルティング部門と共同で、膨大なデータを収集・解析し、試行錯誤を繰り返してきた。具体的には、骨材の表面水率については同年12月~28年3月にかけて、JISによる試験方法で得た実測値とCONG-Ⅱの計測値との校正作業を実施。続いて、単位水量についても計画水量、高周波加熱乾燥法とNACOMによる計測値との校正作業が行われ、現時点で、いずれも同工場で連続製造を行う上で、問題の無い段階にまで整合性の検証が進んだことが確認されている。

CONG-Ⅱは骨材の表面水率を非接触のRI式で計測するため、骨材との接触による摩耗が無く、また粗骨材にも問題なく採用できる。摩耗や故障による不確定要因が無いことが、良好な計測精度に繋がっているようだ。 この点は同工場の吉田豊工場長や林良一試験室長といった現場の関係者からも評価を受けている。

2017年は温度計Lib-TMIに加えて、新たに開発中の空気量測定器を設置する予定だ。その後はコンクリート温度、空気量についても精度の検証と校正作業を実施して、整合化が取れ次第、工程管理に活用していく。

同工場とリバティはここから約1年間かけて、PNSを用いた工程管理の成果を検証し、良好な結果が得られれば、工程管理の内容をJISとして社内標準化していきたい考えだ。これが成功すれば全国で初めての試みとなる。

また、2018年以降は、計測したコンクリート温度から混和剤量を増減するシステムのデータ検証などを実施していく方針だ。

 

◆目標は「非破壊試験による全バッチの検査体制」

梅津副社長同工場における様々な試みと一連の成果は、PNSの最終的な目標でもある、単位水量、温度、空気量をはじめとするコンクリートの品質に影響を与える諸要因を全バッチ(=全量)にわたって実際に計測して、リアルタイムで品質管理に役立てていこうというリバティの開発コンセプト『非破壊試験による全バッチの検査体制』に賛同し、ユーザーとメーカーの垣根を超え、精度向上に向けた提案や討議、講習などが積極的に実施された結果でもある。

『非破壊試験による全バッチの検査体制』について作賑コンクリートの田中利光取締役技術部長は「個人の熟練度等に左右されることなく、機械が品質管理のデータを全バッチ計測するために、より信頼性が高く、外部からの評価も得やすいのではないか。少なくとも将来的にはより厳正で透明性の高い品質管理のあり方として、こうした方向性に全体がシフトしていくべきと考えている」と述べている。

他方でPNSのここまでのより詳細な導入成果について林室長は「朝一番で練る際に、骨材の表面水率の計測値が目安として活用できる点が大きい。従来までは前日の数値を参考にする等の方法を採っていたが、現在では、より正確な数値が提示され、急な変動に対してもスムーズに微調整することで対応できる」としている。また、操作盤Alivioを中心に各計測機器や品質管理システムを連動させネットワーク化を図ることで、各データがよりリアルタイムで合理的に活用されている点も同室長から指摘された。

 

◆リバティが取り組む「生コン製造現場のIoT化」とその将来像

IoTリバティは現在、PNSを活用して、生コン製造現場のIOT(Internet of Things)化を推進している。IOTはパソコンやサーバー以外の機器(Things)もネット環境に取り込んで情報を活かしていくというコンセプトで、同工場でもCONG-ⅡやNACOMをはじめ、今後、導入が予定される機器も含めて、PNSによるネットワークの強化が図られていく方針だ。

こうした先端IT技術の生コン工場での活用について梅津副社長は、「現場の省力化と新たな技術者の育成の双方の効果に期待している」と述べる。

「今後、熟練労働者が不足していくなかで、ユーザーの信頼が得られる品質を提供し続けていくためには、先程から述べられている通り、工程管理を機械にサポートしてもらうことが有効だが、新たなシステムが導入されることで社員がその考え方を学ぶことが、結果的に良い社員教育に繋がっている。また、機械化で現場に出来た余裕を他の業務に振り向けることもできる。システムの導入で自動化ができても、やはり最後に品質を判断するのは人間で、その意味で我々はこれからも優秀な技術者を育てていかなければならない。IT技術がその一助になることを期待している」(梅津副社長)。

同工場の現在の出荷数量は年間で約5万㎥。大臣認定取得の高流動、高強度コンクリートも含めて全てPNSで製造・出荷されている。

※本事例は、コンクリート新聞1月12日号に掲載された記事を加筆・修正したものです。

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